2020/02/12

2月例会の発表から「プラスチックフリーについて考える」

2020年2月例会での 新箕面方面の方面発表です。

新箕面方面小野原最寄の中野です。子どもが、今で言うシックハウス症候群で15年前自然豊かな箕面に引っ越してから、環境と体に優しい生活を心がけてます。

昨年6月、大阪友の家で近畿部主催、原田先生の「プラスチックフリーを考える」の講演会があり、「時よ、来た!」と係でもない私も参加し、10月には東京明日館で行われた栗岡先生の講演会も、家事家計講習会の準備で忙しい中、日帰りで行ってきました。そして、その講演会の内容を方面会で、衣類編、化学物質編、世界の取り組み編と3回に分けて伝える時間を頂きました。ちょっとここで、衣類編の内容を紹介させてください。
洗濯によってマイクロプラスチックのファイバーが衣類から出ます。今回は繊維クズと呼び方を統一します。衣服をゴミとして処理した後や、洗濯の下水により出た繊維クズを生物が体内に取り込みます。マイクロプラスチックを、生物が体内に取り込んで何が問題でしょうか? 3つあります。
1つ目はその生物が死んでしまうこと。2つ目は食物連鎖の上に位置する人間がその生物を食べて、体にプラスチックが溜まること(主に脂肪組織、肝臓に溜まっていくそうです)。3つ目は、マイクロプラスチックは、有害な化学物質や病原菌と非常にくっつきやすいです。食物連鎖の上のほうにいくと、化学物質は濃縮されて体内に入ります。人間は食物連鎖の一番上なので濃縮率が高まると考えられます。

ポリエステル製の毛布、フリース、シャツの中ではフリースが一番繊維クズが出ます。アクリル、ポリエステル、綿、綿とポリエステルの混紡、ではアクリルから出る繊維クズが最も多かったそうです。天然素材がいいみたいです。また同じ材質でも、安い衣料は繊維クズが出やすく同じ衣類でも、新品より洗い込んだ衣類の方が出やすいそうです。普段勉強してるように、持ち数調べをして古すぎるものは処分したり、新しいものを購入する家計のゆとりを作るのも脱プラにつながります。また、水だけより洗剤を入れる方が繊維クズが出るそうです。 昨年婦人之友9月号のゴミを拾う少女のお宅ではセスキで洗濯していました。


昨年の5月最寄会で、「天然素材の食器洗いって何がある?」「”びわこふきん”やなあ」「高いなあ」「作ってみようか、ヘチマスポンジ!」と盛り上がり、タネを買って育てていきました。枯れたもの、実がなったけど小さすぎるものなどありましたが、なんとか最寄の人数分は出来上がりました。
今年の夏は、皆さんのご家庭でもゴーヤの横にヘチマはいかがですか?
蜜蝋ラップも最寄で作りました。いくつか作りましたが、暗い色より明るい色の布で作った方が使い続けられます。

方面会で3回の発表をし、方面の方に「影響を受けてるよ」と言ってもらって嬉しいですし、もっと勉強せなあかんなあと思います。1月16日から23日の間に方面の皆さんにアンケートを取りました。
東京で栗岡先生にもらった「消費者ができること」の表をもとに作りました。
①エコバッグの使用100% 
②マイボトルの使用 96% 
③プラ容器を買わないようにする 52% 瓶の調味料を買うために宅配業者を変えた方もおられました。 
④ミツロウラップを使っている 12% ミツロウラップは手元になかったり、湿気の多い日本では衛生面を気にされたり、容器やものに密着しにくい、くっつかないことで、このような結果になってると思います。
⑤ゴミはゴミ箱へ(家庭の中でも、外でも) 88% 海のマイクロプラスチックの7割は河川から流れてきたもの、つまりゴミなので、ゴミ拾いもマイクロプラスチック削減になります。家庭の中では、排水溝にプラスチックや繊維クズを流さない。プラスチックを土の上に置かない。排水溝に流してしまうプラスチックの例としては洗顔フォームのスクラブです。海外ではこのスクラブに規制が入っています。研究によると、人が多く住んでいる地域は河川のマイクロプラスチック含有量も多いそうです。知らず知らず流してるプラスチック。家庭の外では、ちょっと抵抗がある方もおられると思いますが、1つのプラスチックゴミを拾うことで、何万個ものマイクロプラスチックが減らせるので、拾えるプラごみは拾ってゴミ箱に入れたいという気持ちでアンケートの項目に載せました。
⑥エコタワシの使用 33% 
⑦環境に優しい洗濯を心がける 82% 
⑧なるべく衣類乾燥機を使わない 96% 
⑨化学薬品をなるべく使わない 96% 化学物質に関しては、殺虫剤、芳香剤の化学物質も、大気中のマイクロプラスチックにくっついて、巡り巡って体内に入ると私は思ってるので載せました。化学薬品に頼らない暮らしは、友の会ならではの数字だと思います。⑩プラ削減を意識するようになった。 96% 

1.5度特別報告書をご存知ですか?今のままでは、100年後には4度気温が上昇します。2度だと、海の生物の住処であるサンゴが全滅。1.5度だと3割生存。世界で2050年には温室効果ガス排出量を実質ゼロにしなくてはなりません。劣化したプラスチックは温室効果ガスであるメタンを放出します。メタンを一番放出するプラスチックはレジ袋。前例のないスケールでの社会システムの移行が迫られています。
この発表準備に伴い方面でプラスチックフリーの話をし、お子様が海外に行かれた先での土に還る(バイオマス)のエコバッグ報告や、こんなシリコン蓋があるよ、100均のシリコン蓋は使いづらかった、お皿が案外いい蓋になるよ、天然素材のエコタワシは使いづらいかな、冷蔵庫はパッと中身が見えた方がいいからプラスチック容器の方が使いやすいわ、便利なプラスチックをすぐにやめるのは中々難しい、今あるプラ製品を大事にするのもエコだよね、などなど、情報や思いを共有しました。企業さんにも頑張ってもらって、植物性ラップや植物由来の使いやすく安いスポンジ、環境に優しい容器等どんどん開発していって欲しいです。
世界的に見ると、プラスチック会社がプラ製品の回収までを引き受けてるので、リサイクル率が高いという社会の仕組みがあります。
日本のゴミ回収は7割が焼却です。回収を国や自治体が任されるので、経費の安い焼却が選ばれます。企業は、課税負担や経費削減で回収まで手が回りません。消費者も脱プラにさく、労力と経済力がない。そんな風に見えます。
これが世界のゴミ廃棄方法です。つい、便利だから、楽だから、とレジ袋を家事中に使ったり、プラスチックに頼る生活をしちゃいますけど、あ、ちょっと気をつけなあかんなって思い出せる、この勉強がそんなものでありたいです。これからも、新箕面方面で情報の共有や意識づけを続けていきたいです。